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SECCON 2015 Final (Intercollege) 参加記

先週の土曜日にSECCONの決勝大会にnegainoidoというチームで参加してきました。
SECCON 2015 決勝大会 | SECCON 2015 NEWS

北千住駅から降りて東京電機大学に着くと受付にかっこいい可視化システムが置いてありました。優勝したチームdodododoは試合開始前から201ポイント稼いでいて格の違いを見せつけてきました。(本当は運営がテストのため得点を入れていただけです)
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決勝の形式について

学生大会の決勝は普段のJeopadyスタイルではなく、Attack&Defenceという形式でした。
決勝のシステムについて簡単に説明します。

  • 各チームに一台サーバが用意される。
  • 各サーバでは3つのWEBサービスを動かす。
    • vulnerable_blog: ブログ(というか掲示板?)PHPで書かれていた。
    • keiba: 競馬予想をするウェブサービス。nodejsで動かす。
    • sbox2015: ユーザがアップロードしたプログラムをサーバで実行する危険極まりないサービス。PythonCGIとして書かれていた。
  • 得点はAttackポイントとDefenceポイントに分かれる。
    • Attackポイント:他のチームのサーバからフラグを抜き出して運営サーバに送信することで攻撃されたチームの総得点の3%を奪うことができる。
    • Defenceポイント:運営が5分おきに各チームのWEBサービスの動作を確認するスクリプト(mechanize)を走らせる。それによってサービスが動いていることが確認できたら、一つのサービスあたり100ポイントもらえる。

試合経過

決勝開始と同時に各サーバへのアクセスが許可される。
ただし、各サーバのIPアドレスはエスパーしなければならない。
決勝に参加するようなウィザード級ハッカーにはその程度朝飯前なのだろう。
数分後、エスパー力の低いチームのためにIPアドレスが公開された。
とりあえず事前にもらったパスワードでサーバに接続しに行く。
ところでユーザ名は?
これはrootで良かったようだ。この程度ならなんとかエスパーできた。

このSSHなのだが、だいたい1分くらい放置すると接続を切られてしまう。
(試合が終わったあとに調べたら対処法はあったらしい。)
サーバの中をみるとvulnerable_blogとsbox2015は/var/www/以下で動いていることが確認できた。
keibaに関しては自分でnohup node app.js等で動かす必要があった。

ちなみに最初の15分は運営の動作確認スクリプトが走らないので、得点を得ることはできない。この間に、できる限り動作を把握することが肝要なのだろう。

開始15分が過ぎて、各チームの得点に変化が現れた。だいたいのチームがDefenceポイントを得点し始めた。Defenceポイントはとりあえず何もしなくてももらえるようだ。
さて、得点を伸ばすためにはAttackポイントをとりつつ、ほかのチームから得点を奪われないようにフラグを守る必要がある。ん?.... フラグ? .....

フラグって何だ????

特にサーバのソースコードやデータベース等に自分のフラグが置かれている様子はない。
意味がわからない。
そうこうしているうちにエスパー能力に優れた他のチームが攻撃を開始し出した。彼らにはフラグが何であるか理解できているのだろう。

しばらくしてチームメイトが他チームの攻撃を解析して、どうやらvulnerable_blogのDBの中にフラグが潜んでいるらしいことを突き止めてくれた。
データベースにはブログの利用者の投稿が残されている。それには投稿タイトル、内容、削除キーが含まれていた。
どうやらDefenceポイント確認のために運営が5分おきにブログに投稿を行うのだが、そのときの削除キーが自分のチームのフラグだったらしい。
そしてこれは試合後にわかったことだが、他のサービスでも運営の動作確認時に自分のチームのフラグが書き込まれるというゲームだったようだ。

試合中にはvulnerable_blog中のフラグのみしか気付けなかったので、他のチームからこれを奪うことにした。
奪うために利用したのはsbox2015に存在する自明な任意コード実行の脆弱性であった。
案外多くのチームのフラグをこの方法で奪うことができたようだ。
攻撃はTailedとcympfhに任せて、自分はvulnerable_blogの防衛を行うことにした。

vulnerable_blogでは次のような脆弱性を発見し修正した。

  • adminページの脆弱なパスワード
    • デフォルトではadminページにログインパスワードが"test"になっていたので推測されにくそうなものに変更した。adminページにログインすると各投稿の削除キーが閲覧できるのでフラグを盗まれるおそれがある。
  • SQLインジェクション
    • ブログを投稿する際のフォーム、及び投稿を閲覧する際のindex指定部等に脆弱性があったので適当にmysql-real-escape-stringで囲った。
  • XSS
    • ブログを表示する部分にXSS脆弱性があった。この脆弱性を用いれば、運営がフラグを書きこんだ際にjavascriptを用いてフラグを自サーバにリークさせることが可能だと考えられる。適切にhtmlspecialcharsで囲うことで修正した。

この全てを対策したあとではアクセスログを読む限りvulnerable_blogを使ってフラグを奪われることはなかったように思えた。しかしながら、他のチームはどんどん自分のチームのフラグを奪ってAttackポイントを稼いでいた。
試合中にはその原因はついにわからなかったが、おそらくsboxのフラグを盗まれていたのだろう。

結果

negainoidoの最終結果は11位でした。Attackポイントは上位チームに引けを取らない数字だったのに、防衛が全く足りていなかったのが敗因でした。
初見殺しが多かったもののゲーム自体は面白かったと思います。

大会後の懇親会で振る舞われたお寿司は美味しかったです。
来年からは学生枠で参加するのは難しいですが、Attack&Defenceの経験が積めたのでまた機会があればより善戦できるはずです。
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